『ドキドキしたけど、上手く自然に話しかけられて嬉しかった』
その次のページを捲ると、真っ白な見開きに『彼と私』と大きく印字されていた。
あとは写真ばかりが続いた。ページいっぱいに写真が伸ばされていて、キャンバスの前に腰かけたまま窓の向こうを見つめる彼方と、絵を挟んで窓側に立ち尽くす恵の後ろ姿。写真の山が出来たテーブルを挟んで向かい合う、少し不機嫌な彼方と得意げに胸を張る恵。
その次のページでは、カメラに近寄って面白そうにポーズを決める恵がいた。その隣のページに、アップで撮られた彼方が不機嫌そうにカメラに向かって手を伸ばしている一枚もあった。
「――ああ、あの時のものだな」
それを見た彼方は、そう思い返して静かに呟いた。彼女がよく美術室に訪れるようになってから、ある日遠慮もなく至近距離で唐突にシャッターを切った。あの時、自分はそれにうんざりして、近い距離で恵が構えたカメラのレンズを手で遮ろうとしたのだ。
その次のページを捲ると、真っ白な見開きに『彼と私』と大きく印字されていた。
あとは写真ばかりが続いた。ページいっぱいに写真が伸ばされていて、キャンバスの前に腰かけたまま窓の向こうを見つめる彼方と、絵を挟んで窓側に立ち尽くす恵の後ろ姿。写真の山が出来たテーブルを挟んで向かい合う、少し不機嫌な彼方と得意げに胸を張る恵。
その次のページでは、カメラに近寄って面白そうにポーズを決める恵がいた。その隣のページに、アップで撮られた彼方が不機嫌そうにカメラに向かって手を伸ばしている一枚もあった。
「――ああ、あの時のものだな」
それを見た彼方は、そう思い返して静かに呟いた。彼女がよく美術室に訪れるようになってから、ある日遠慮もなく至近距離で唐突にシャッターを切った。あの時、自分はそれにうんざりして、近い距離で恵が構えたカメラのレンズを手で遮ろうとしたのだ。


