「マンションに戻ってベッドで休んでください」

「俺は大丈夫、静香より体力あるから」

「もうすぐ、アメリカに出発ですよね、私に構わずにアメリカに行ってください」

「何言ってるんだ、静香と翔太を残して行けないよ」

「翔太は連れて行ってください」

「えっ、何言ってるんだ、翔太を連れて行くなら静香も一緒だろう」

「私は無理です、この状態でアメリカに行ったら、翔の足手纏いになります、でも翔太を育てる気力がもう無いんです、だからお願い、翔太を連れて行ってください」

静香はすっかり気持ちが落ち込んでいた。

自分が翔太を育てて、俺を支えないといけないと思っていたのに、

俺に迷惑をかけてしまってると責任を感じていた。

そして信じられない言葉を俺に発した。

「私と離婚してください、翔太の親権はお願いします、翔は若くてちゃんと翔を支えられる素敵な女性と再婚して、会社を盛り立てて行ってください」

「何言ってるんだ、ちょっと疲れてただけだろう、体力が回復すれば問題ない」