翔太はニコニコしながら、満足そうな表情で俺を見つめた。

「翔太、ナイスコンビネーションだ」

「うん」

車は俺のマンションに向かった。

エレベーターで最上階に着くと、翔太は嬉しさのあまり走り回っていた。

「翔太、腹空いたな、今ピザ届くからもう少し我慢してくれ」

「大丈夫だよ」

俺は落ち着かない様子の静香の手を握った。

静香はびっくりした表情で、俺を見つめた。

「静香、何も心配しなくていい、明日、婚姻届を役所に出したら、俺と静香と翔太は家族だ、
誰にも文句は言わせねえ」

「でも……」

「翔太、しばらくは日本にいられるが、おりを見てアメリカに戻らなくちゃいけない、その時は俺とママと一緒にアメリカに来てくれ」

「うん、大丈夫だよ」

「お前にも友達や惚れてる女がいるだろうが、二十歳まで俺の側にいてくれ、二十歳過ぎたら自由にして構わない、真壁不動産を継げとは言わない」

「わかった」

「静香は死ぬまで俺に添い遂げろ、いいな」

私は何も言えなかった。