翔太はとても好奇心旺盛で、すぐに自分が思ったことは行動に移す。

真壁くんそっくりだ。

私は翔太には強い子になって貰いたかった。

だから幼稚園から戻って、一人で留守番をさせた。

私のスマホは家に置きっぱなしにして、私の勤務先の電話を教えて「翔太、何かあったらここに電話してね」と伝えた。

今の子供は覚えるのが早く、『翔太のパパ』を見つけて、電話してしまったのだ。

日本とアメリカの時差は十四時間、翔太は幼稚園から戻ると、スマホを片手に電話をかけた。

俺は仕事が終わり、マンションに戻ってすぐに睡魔に襲われる。

深夜一時を回っていた。
いきなり、スマホが鳴って、画面の表示は『静香』だった。

静香、どうしたと言うんだ、俺に電話してくるなんて……

まさかの展開に驚きを隠せなかった。

「もしもし、静香、どうしたんだ」

「パパ?僕、翔太だよ」

電話の向こうから聞こえて来たのは俺の息子の声だった。

実は本郷部長から連絡を貰って、翔太と名付けたと聞いていた。