しかし、この俺の行動がまさか静香の記憶を呼び覚ます事になるなんて想像もつかなかった。

俺はいつの間にか眠ってしまっていた。

そして、静香に揺り起こされた。

「真壁さん、こんなところでどうしたんですか」

「静香、おはよう、いつの間にか寝ちゃったみたいだな」

この時、静香の頭の中を無数の思い出がフラッシュバックして流れた。

俺をじっと見つめる静香。

そして、静香の唇が「翔」と動いた。

静香は俺に抱きつき、涙が溢れて止まらなかった。

「静香、思い出したの、俺のこと」

「翔、翔」

「静香」

そして、目をこすりながら翔太が起きて来た。

「パパ、早いね、どうしたの」

「ママが記憶戻ったって」

「本当に?」

「翔太」

俺と静香と翔太は引っ越したばかりのアパートを引き払い、マンションに戻った。

翔太を寝かせた後、俺と静香はお互いに求め合った。

「静香、愛してる」

「翔、私も愛しています」

二人で最高潮に達した。

朝までくっついて離れなかった。