俺の行動に確かに意識していると確信した。

俺は次の日、仕事を早めに切り上げて、静香のアパートへ寄った。

「パパ、お仕事終わったの」

「ああ、だから飯食わして貰おうかなって思って」

「ママ、パパの分ある?」

「どうぞ」

「サンキュー、腹減った」

静香が食事の支度をしている間、翔太とゲームをした。

「出来ましたよ、食べ終わったらマンションへ戻ってください」

「えっ、泊まっちゃ駄目かな」

俺は手を合わせて頼み込んだ。

「駄目です、ちゃんとマンションに戻って身体を休めてください」

「分かった、そうするよ」

この時俺は無謀な賭けに出た。

「翔太、それじゃあ、また明日な」

「うん、おやすみ、パパ」

「おやすみ、静香」

「おやすみなさい」

そして俺はアパートのドアの外で眠った。

静香とはじめて結ばれた日、俺はアパートのドアの外で眠り、強引に部屋に入れて貰ったんだっけ。

よし、またこの作戦で行こう。

この時俺は静香にアタックのつもりだった。