「そんな事ありません、真壁さんは私と離婚して、もっと役に立つ奥様を選ぶべきです」

「分かった、それじゃあ、俺はマンションに戻る、静香と翔太はマンションの近くのアパートへ引っ越しだ、それなら翔太も
幼稚園変わらずに済むし、会いたい時会えるだろう」

「離婚もお願いします」

「分かった、前向きに考えるよ」

俺はこの時、再度静香にアタックをして、心を手に入れる覚悟を決めた。

次の休み、静香と翔太は近くのアパートに引っ越した。

「翔太、マンションへは勝手に出入りして大丈夫だからな」

「うん」

「翔太、これからはマンションへは行かないのよ、パパに迷惑かけられないから」

「参ったな、静香には、俺、すっかり嫌われちゃったな」

俺は敢えて落ち込んだ態度を見せた。

「そんな事ありません、嫌いだなんて」

静香は頬を真っ赤に染めて恥ずかしそうに俯いた。

すっかり嫌われたわけではないみたいだな。

俺はアタックを開始した。

静香の顔を覗き込んで「静香は可愛いな」と微笑んで見せた。