あゆみを抱き寄せ、キスをした。
そのまま、寝室へ運び、己の気持ちのままにあゆみの腰に手を回し、引き寄せた。

「ごめんなさい」

そう言ってあゆみはまたしても俺の腕からすり抜けた。
そして話があると、改まった態度になった。
俺は嫌われたのか?
心臓の鼓動が早くなり、俺は目を閉じて、あゆみの言葉を待った。

契約解除の申し出か、ホストの仕事が理解出来ないとの事か……
まさか、他に好きな男でも出来たと言うのか……


「あの、初めてだから不安で、あの、経験ないので、わたし……だからどうしていいか分からなくて」

俺は安堵で胸を撫で下ろした。
いや、逆に嬉しくて飛び上がる思いだった。
あゆみの初めてが俺だなんて

「じゃあゆっくり進んでいけばいいかな」
俺とあゆみは結ばれた。
俺はあゆみと結ばれたことで、気持ちが落ち着いていた。
次の俺の思いは子供を作りたかった。
俺が消えた後、あゆみが一人になるのを防ぎたかった。

「あゆみ、子供作ろうよ」

「えっあの、私達契約結婚ですよね」