「はい、よろしくお願いします、きっとこの子が最後の希望だと思うので、大切に育てたいと思います」

「良かったあ」

この日からあゆみはマンションに残り、穏やかな妊婦生活を送り、俺は店を繁盛させる為に日々奮闘していた。

「友梨ちゃん、あゆみが妊娠したんだ、これから俺が頑張るから協力してくれる?」

「おめでとうございます、頑張りましょう、あのう、この間いらしたヒカルさんって彼女いるんですか?」

「ヒカル?いないと思うけど、あいつホストだよ」

「麻生さんだってホストなのにあゆみさんと結婚したじゃないですか」

「それはそうだけど……」

「紹介してください」

「わかった」

俺はヒカルに連絡を取った。

「麻生さん、どうしたんですか?」

「あゆみが妊娠したんだ」

「おめでとうございます、良かったですね」

「ああ」

「それから、花屋で働いてくれてる友梨ちゃん覚えてるか」

一瞬ヒカルの表情が変わった。
「お、覚えていますよ、お嬢様だって言う子ですよね」