「そうか、友梨ちゃんがおめでたかもなんて言うから、もしかしてって期待しちゃったよ」

「すみません」

「じゃあ、今晩も頑張るかな」

「あのう、ごめんなさい、今日も寝室別でお願いします、やっぱり体調が思わしくないので」

「そうか、わかった」

俺は避けられてるのか、理由はなんなのか皆目見当がつかなかった。

次の日もあゆみは店を休んだ。

そこへヒカルがやって来た。

「麻生さん、頑張ってますね」

「ヒカル」

ヒカルは店外デートに行くところでスーツ姿で決めていた。

そこに友梨ちゃんが「いらっしゃいませ」と奥から出て来てヒカルに挨拶をした。

二人は見つめあって、お互いに相手を意識している様子が伺えた。

「ヒカル、友梨ちゃんはお嬢様なんだから手を出すなよ」

「そんな事しませんよ」

積極的な友梨ちゃんはヒカルに声をかけた。

「ホストさんですか、めっちゃカッコいいですね、私、友梨です」

「ああ、俺はヒカルって言います、今度是非店に来てください」

「はい」