あゆみは奥の部屋から姿を現した。

「凌、お疲れ様でした、今日はすいま……」

あゆみの言葉を遮り、俺はあゆみを抱き寄せた。

「大丈夫か、初日から頑張りすぎて疲れたのかな」

「大丈夫です」
あゆみは俺から離れて、俺の顔をじっと見つめた。

「食事食べましょう」

「そうだな」

食事を終えて、あゆみは疲れたから寝室を別にしてほしいと言ってきた。

「具合が悪いのか?」

「大丈夫です、ちょっと疲れただけですから、おやすみなさい」

そう言ってドアの向こうに消えた。

俺はあゆみがヤキモチ妬いていたなど知る術はなかった。

朝になり、あゆみが起きてこない事を不思議に思い、寝室を覗いた。

「あゆみ、おはよう、支度出来たか?」

あゆみはまだベッドに横になっていた。
「どうした、具合悪いんじゃないのか?」

「ごめんなさい、ちょっと起きる事が出来なくて、お店お願いしてもいいですか」

「わかった、ゆっくり休んでいな」

「すみません」

俺は店に急いだ。