「凌、蘭さんをお好きなんですか」

「そんなことないよ」

「蘭さんと新たな人生を歩みたいと考えているのでしょうか」

「違うよ」

「ビジネスパートナーだけの関係なのですか」

「違う」

「それならそれ以上の関係ですか」

「そうじゃないよ」
「本当の事を話してください」

俺は仕方なくあゆみに本当の事を話し始めた。

「花屋の店舗を探していた」

あゆみは驚きの表情で俺を見つめた。

「あゆみに店をプレゼントしようと思って店舗を探していたんだ、花屋の店舗をオープンさせるにあたり、蘭にノウハウを聞いていたんだ」

「どうして」

「だってあゆみの夢だろ?花屋の店を持つ事」

「そうですけど……」

「あゆみに全て俺が出来る事を残したいんだ、花屋の店、そして俺とあゆみの子供」

「残したいって私の未来に凌はいないって事ですか」

「それは……」

「蘭さんと新しい人生を歩むって事ですか」

あゆみは泣きながら俺に訴えていた。