そんな時あゆみと出会った。

俺の運命を大きく変える事になるなど予想もつかなかった。

そんな大切な人に迷惑ばかりかけて、悲しい思いをさせて、このままでいいわけがない。

俺は店を手放す事にした、そして規則正しい生活を送り、あゆみを母親にして見せる。
次の日、休みを取った。

「あゆみ、明日、出かけようか、休みを取ったんだ」

「本当ですか?でも休みは休まないとお休みにならないですよ」

「俺はまだ二十代だぜ、大丈夫、あゆみと出かけたいんだ」

「それじゃお言葉に甘えますね」

俺とあゆみは久しぶりにデートをした。

あゆみは嬉しそうにニッコリ笑っていた。

「バスケットでシュートを決めたら、負けた方が言う事に従うゲームしよう」

「ハンデください、凌は私より十五も若いんですから」

「じゃ、俺はスリーポイントシュートの位置からだけでどう?」

「いいですよ」
「よし、始めるぞ」

俺はあっさりとスリーポイントシュートを決めた。

「えっ?嘘」

「俺の勝ち」