あゆみは2年前の記憶が蘇った事実に驚き過ぎて、どうしていいか分からず、俺に対してちゃんとした説明を疎かにしてしまった。

でもなんて言えばいいんだろう……

「あの、私が妊娠していたのは2年前なんです、残念ながら流産してしまって……」

「そうなんだ、よくわからない」

「そうですよね、先生に診察して頂きましょう」

あゆみは支度を始めようとした。

「あゆみ、俺は2年前、あゆみが流産した時、ちゃんと支えてたか、あゆみの側にいたか?」

「大丈夫ですよ、ちゃんと支えて頂きました」

「そうか、ごめん、嫌な事思い出させたな」

俺の言葉に、あゆみは涙した。

「あゆみ? 大丈夫か?」

「大丈夫ですよ、少しずつ記憶が戻るかもしれないですね」

俺達は主治医の先生の元に出かけた。

そして主治医の先生に診察をお願いした。


「どうなさいましたか?」

「あのう、2年前の記憶が、蘇ったようなんですが……」

「わかりました、診察致しましょう」

先生は、俺の検査を始めた。