梨花は俺から身体を離してじっと見つめた。

「そんなに見てると金取るぞ」

「いくらでも払います、借金に加算してください」

「そんな事を言っていいのか、払えないだろう」

「払えないからずっと最上さんの側に置いてください」

俺は梨花にキスをした。

「梨花、いいか、安藤の言うことを聞いて早く病気を治せ、そしてマンションに戻ってきたらお前を抱いてやる」

「はい」

私は最上さんを信じてついていく決心をした。

しばらくして、私は退院の許可をもらった。

「いいかい、梨花ちゃん、治ったわけじゃない、薬を続けて、通院しながら様子を見せてくれ」

「分かりました」

退院の日も最上さんは仕事が忙しいと私は一人でマンションに向かった。

一眠りして目を覚ますと、私の顔を最上さんが覗き込んでいた。

「びっくりしました」

「大丈夫か、今日は退院に付き添えなくて悪かったな」

「最上さん、熱でもあるんですか、そんな優しい言葉をかけてくれるなんて」