三葉ホテル御曹司が梨花を諦めていなかった。

俺の勤務を調べ、わざわざ夜勤の日を狙って、梨花を訪ねてきた。

私は今日は最上さんが夜勤と言うことで寂しかった。

それに夜一人で心細かった。

そんな時、インターホンが鳴った。

「純一さん」

「梨花さん、開けてくれる?」

「どうしたんですか」

私は最上さんが夜勤で留守だったので、すぐには開けなかった。

「ごめん、ちょっと熱があって、ちょうど解熱剤切らしてて、ドラッグストア行ったんだけどこんな時間だから閉まってて、悪いんだけど解熱剤貰えないかな」

「すぐ開けます」
私はすぐにオートロックを解錠して純一さんを招き入れた。

「ごめんね、助かるよ」

「ちょっと待ってくださいね、今薬出しますから」

「うん、ありがとう」

そして純一さんは薬をのんだ。

「もう一つ頼みたいことがあって、何にも食べていないんだ、これからうちに帰っても一人じゃ作る気しないし、コンビニだと、食欲わかないし、何か作ってもらいたいんだけど」