いつもは意地悪な言葉を言って、私がキスしてほしいみたいな感じで唇を塞ぐ、なのに今は最上さんが私を求めているように私の唇を奪った。

こんな最上さんを初めて見た。

彼の唇は私の首筋へと移って行った。

「最上さん、どうしたんですか」

「妻を抱くのに理由がいるのか」

「そうじゃなくて、いつもの最上さんと違うから、怒ってるんですか」

「お前が悪い」

「私がなんで悪いんですか」

この時、最上さんの私に対して独占欲が現れたことなど想像もつかなかった。

最上さんは、私を抱き抱えてベッドルームへ運んだ。

ベッドに身体が沈み、キスをされた。

激しい、まるで独占欲剥き出しのような、余裕のない最上さんの態度がちょっと怖かった。

最上さんの唇は私の胸を捉えた。

両手で形が変わるほど動かした。

そして首筋を強く吸われた。

「痛い」

そして最上さんは手をスカートの中に忍ばせた。

「最上さん、いや、怖い、やめて」

涙が溢れて止まらなかった。

俺はハアっと気づき我に返った。