朝も私が起きる時間には病院に行っていた。

全然話出来ないよ、もしかして、私、避けられてるのかな。

がっかりしちゃって、私を抱く気持ちが萎えちゃったのかな。
何週間か経ったある日、最上さんは電話をくれた。

「梨花、大丈夫か」

「最上さん、どうしたんですか、こんな時間に」

「やっと休憩がとれたところだ」

「お疲れ様です」

「足、どうだ、ちゃんと薬を飲んでいるか」

「はい、大丈夫です、お薬も飲んでいますよ」

「そうか、内科に頼んだ血液検査で貧血気味の結果があったから増鉄剤処方してもらったから、ちゃんと飲めよ、ちょっとでもふらついたら、無理しないでしゃがみ込めよ、いいな」

「分かりました、時々ふらつくのって貧血気味なんですね」

「そう言うことは早く言え」

「骨折も実はふらついてギクっとしたんです、さすが優秀ですね」

「褒めても、借金は減額しない、元々俺は優秀だからな」

「はいはい、分かりました」

「なんか久しぶりだな、梨花と話すの」