直接聞くのは怖いから心の中で呟いてみる。

「もう一度だけ言う、これが最後だ、いいかよく聞け」

私は何を言われるのか最上さんをじっと見つめた。

「お前は生涯俺の側で俺の指示に従え、そうすれば何も心配ない生活を保障する」

「私はずっと最上さんの側にいていいんですか」

「ああ、俺を好きなんだろ?生涯こき使ってやるから覚悟しろ」

私はコクリと頷いた。

「それから……」

最上さんは話を続けた。

「いいか、安藤には気をつけろ」

安藤さん?どう言う事?

「安藤は俺の医学部の同期だ、そして立花瑞穂の浮気相手だ」

私は最上さんの言葉に愕然とした。

「安藤は俺から立花瑞穂を奪った、その後二人がどうしたのか分からない、しかし、今、一緒にいなのならうまく行かなかったのだろう、でも俺は今更立花瑞穂とやり直す気持ちはさらさら無い、よく覚えておけ」

「分かりました」
「梨花、気安く男の部屋に行くんじゃない」