私のおでこにチュッとキスをして「バーカ、嫌なら無理するな」そう言って最上さんは私から離れて、タオルケットで身体を包んでくれた。

最上さんの優しさに触れて、はじめての怖さから解放されて、最上さんの胸に顔を埋めて私は声をあげて泣き出した。

最上さんはギュッと私を抱きしめてくれた。

私は最上さんに抱きしめられた状態で朝を迎えた。

「いい加減起きろ、重い」

「ごめんなさい」

私は泣きながら最上さんの腕の中で眠ってしまったのだ。

上着のボタンが外れて、胸の膨らみが露わになった状態な事に気づかず

「いい眺めだな、いつまでも胸を出してると襲うぞ」

「えっ」

自分の胸の膨らみが露わになっていることに気づき、慌てて背中を向けてボタンをはめた。

最上さんは背中から私をギュッと抱きしめた。
えっ、何?

「梨花、ちゃんとお前のはじめてを好きな男の為に取っておけ」

最上さんは寝室から出て行った。

ぽつんと一人残されて、私の好きなのは最上さんなのにって呟いた。