無理な体制だったから、私は倒れそうになり、最上さんの袖を引っ張った。

最上さんは私を抱き抱えてくれた。

足首に体重がかかり「痛?い」と大きな叫び声を発した。

「大丈夫か」

最上さんは私を抱き抱えてベッドに逆戻り。

すぐに足首を確認してくれた。

「ちょっと必要以上に力が加わったんだな、大丈夫だ」

私は目にいっぱいの涙が溢れて頬を伝わった。

最上さんは頬の涙にキスをしてくれた。

そして最上さんの唇は私の唇にキスをしてくれた。

お互いに強く求め合った。

最上さんはいつも言葉と行動が伴わない。

もしかして、最上さんも私をちょっとは好きって思ってくれているの?

そんな私の浮ついた気持ちは一瞬にして打ち砕かれた。

次の日から、最上さんは毎日帰りが遅くなった。

それは外科のお医者様なんだから仕方無いかもしれない。

でも、帰りは私が眠ってしまってから帰ってくるし、休みは全くない。

朝も私が起きてくる時間には既に病院へ行っている。