最上さんは私をじっと見てる、絶対になんか嫌味言われる。

「キスもはじめてだったのか」

私はコクリと頷いた。

もう、最上さんを直視出来ない。

最上さんはギュッと私を抱きしめた。

どう言う事、私はどうすればいいの?

「あのう、最上さん」

「うるさい、黙れ」

最上さんは更に私をギュッと抱きしめた。

「許せ、好きでもない男にファーストキスを奪われて嫌だったな」

私はどう応えていいか分からなかった。

最上さんとキスした時、嫌じゃなかった。

それに、抱きしめられて心臓の鼓動が半端ない、意地悪なところはあるけど、嫌いではない。

このまま、最上さんにはじめてを捧げることは、自問自答しても分からない。

でも最上さんとの生活は楽しいのは事実である。

そんな事を考えていると、最上さんが身体を離して私を見つめて言葉を発した。

「梨花、一年だけ我慢して俺との契約を続けてくれ、そうしたら借金地獄から解放してやる」

どう言う事、私、一年経ったら追い出されるの?