「へえ、そんなに俺にキスして欲しいのか」

俺は梨花に近づき、腕を掴んで引き寄せた。

そして梨花にキスをした。

「んんっ、ん」

一瞬唇が離れて見つめ合った。

俺は梨花を抱き抱えて、寝室へ向かった。

「あのう、パスタが……」

「うるさい、俺の指示に従え」

そして、ベッドに梨花を下ろし、身体を重ねた。

梨花の両腕を頭の上でクロスさせ、首筋にキスを一つ落とした。

「あっ、んん」

胸に触れて梨花の唇を塞いだ。

唇が離れて、梨花は「待ってください」と切羽詰まった声を出した。

「これからって時に待てるか、それとも借金を耳を揃えて返せるのか」

「そうじゃなくて、あのう」

最上さんは私の言葉を無視して上着の裾から手を滑り込ませて、胸の膨らみを捉えた。

うそ!ちょっと待って、最上さん、私を抱こうとしているの?

えっ、どうしよう、私はじめてでどうしていいか分からないよ。

「初めてだからどうしていいか分からなくて」

透かさずはじめてと言ってしまった。