ところが、この性格が災いして、また恋人との時間を大切にしない俺はいつも振られる、いや自然消滅だ。

来る者は拒み、去る者は追わずと言うスタンスで生きて来た。

俺の側にいなければ駄目な理由がなければ、俺との結婚は成立しない。

そこに現れたのが鶴巻梨花だ。

骨折をして、手術、入院を余儀なくされた。

しかし、病院での支払いを金がない為拒否しやがった。

待てよ、こいつなら俺が払ってやる代わりに結婚をすると言う契約をすれば、一生こいつは俺の側から離れられないはずだ、しかも俺に愛情を感じてないのだから、一緒の時間を過ごす必要もない。

そして鶴巻梨花との契約が成立した。

だが、思いもよらず梨花との時間は楽しいと感じている俺がいた。

「早く飯食え」

「はい」

俺は梨花の身の回りの事に手を貸していた。

椅子を引いてやり、弁当の蓋を開けて、割り箸を割ってやった。

「ありがとうございます、頂きます」

梨花は満面の笑みを浮かべて、美味しそうに弁当を口に運んでいた。