「唯衣ちゃん、俺と付き合ってくれないかな?ずっと前から、好きだったんだ」



告白されることは、日常参事なことだ。



「ごめんなさい。交際に関しては、すべてお断りさせていただいておりますので」


「そんな硬いこと言わないでさ。俺なら、絶対唯衣ちゃんを幸せにするよ」


「唯衣ちゃんなんて、軽々しく呼ばないでください。それに、どうして未来のことを断言できるんですか」


私は、こいつみたいな叶うわけのない未来を想像する奴らが嫌いだ。


未来を考えるなんて、虫唾が走る。



「俺は紳士だからな」


「あなたみたいな人のことを、ナルシストというんです。紳士なんかじゃありません」



かぁぁっと顔が赤くなった男。そいつは私の方に近寄ってきた。



「唯衣ちゃんは我が儘な子だなぁ身体に教え込んであげる」



というと、いきなり顔をつかんできた。


私は、その行動に、顔が青くなっていく。



「っ、いや!離して……!」


「男の力に勝てるとでも思ってるのか?」


「ちがう……!あなたが、不幸に巻き込まれ……!!」



どしゃぁぁぁん、ガガガガガ!!



「うわわわあああ!?」



工事中の柱が倒れてきた。


私は本能的に回避するが、彼は動けずに下敷きになる。