いつものように、外を眺めていると、急に村の様子が気になった。

ほのさんの話だと、日照りは続いていると言っていた。

村の人達は、どうしているんだろう。


私はほのさんに、相談した。

「村の様子ですか?」

ほのさんは、困った顔をした。

「日照りはまだ、続いているんでしょう?村の様子が心配なの。」

「はい。」

ほのさんの返事は、重い。


「実は私も、いつも見えている訳ではなくて、ふとした時に、頭の中に見えるだけなんです。」

「そうなの。」

ほのさんも、見える時と見えない時があるのね。

「すみません。何せ、元人間ですから、中途半端な妖力しかなくて。」

「いいの。何か見えたら、教えて。」

私からしたら、時々でも見えるだけいいよ。

「でも、まだ雨は降っていないの?」

「そうですね。何をしているのでしょうねぇ。るか様は。」