お前が欲しくて堪らない〜年下御曹司との政略結婚

「戸倉建設はどうするの?光は長男なんだよ、光のお父様は絶対に、光に継いで欲しいに決まってる」

「慶がいるから大丈夫だよ」

「慶くん?光の弟さんだよね」

僕は頷いた。

戸倉慶、僕の弟だ、親父は小さい時から慶を可愛がっていた。

慶が産まれてまもなく母親は亡くなった。

親父は慶が可哀想だと再婚をした。

しかし、慶は新しい母親には懐かなかった。

慶が五歳の時、既に反抗期だったのか、迷子になって皆んなに心配をかけたことがあった。

僕が医者になりたいと親父に申し出た時も、親父は文句一つ言わず「奨学金で大学に行くんだぞ、やるからには絶対に医者になるんだ」そう言われた事を思い出した。

その時から、自分の会社は慶に継がせる気持ちだったんだろう。

「慶くんに聞かなくて大丈夫?好きなこと、やりたいことあるかもしれないわよ」

「そうだな、ちゃんとお前が継ぐんだって念を押しておくか」

「もう、光ったら、それじゃ可哀想よ」