「もう、言わなくていいから」

そう言って、俺は美鈴を抱き寄せた。

そして、美鈴と見つめ合い、一瞬唇が触れた。

美鈴の唇が微かに俺の唇を求めた、俺も透かさず美鈴の唇を求めた。

俺の心臓はバクバクと音を立てた。

そして、マンションへ向かった。

食事もせず、朝までお互いを求めあった。

美鈴は俺のキスに可愛らしい声を漏らした。

「美鈴、愛してる」

「慶、大好き、大好き」

「ああ、美鈴、俺の側を離れるな、俺だけ愛してくれ」

美鈴は俺の愛撫に拒絶は見せず、自分の気持ちに素直に従った。

美鈴の首筋から鎖骨へ俺の唇は美鈴を求めた。

「美鈴、俺もう我慢出来ない、俺を受け入れてくれ」

美鈴はこくりと頷いた。

でも美鈴の苦痛な表情が気になり、もしかしてと美鈴に確かめた。

「美鈴、もしかして初めて?」

美鈴は恥ずかしそうに頷いた。

「ごめん、俺ばかり気持ちが高揚しちゃって、少しずつ、ゆっくり進んで行こうな」

「はい」