「うん、美鈴とデートしたい、いいだろう?」

「お仕事は大丈夫なんですか」

「今日は仕事じゃないから大丈夫だよ」

そして慶さんは行きつけのブティックへ直行した。

「ドレスじゃデート出来ないから着替えてから出かけよう」

慶さんはスタッフに用意させて置いた服に着替えた。

「美鈴にも持って来てあげて」

「かしこまりました」

そう言ってスタッフの女性は私に用意してあった服を持って来てくれた。

「美鈴、それに着替えて」

「はい」

鏡の中の私はいつもと違う格好で驚きを隠せなかった。

「美鈴、めっちゃ可愛いよ」

「このような服は着た事がないので恥ずかしいです」

「大丈夫、さあ、デートに出発するぞ」

慶さんは海に連れて行ってくれた。

「まだ、海水は冷たいですね」

私と慶さんは波打ち際で波と戯れた。

まるで子供に戻ったように感じた。

「美鈴、俺に捕まらないように逃げるんだ、スタート」

慶さんは私を追いかけて来た。

必死に逃げるもあっという間に追いつかれてしまった。