私は不機嫌になってしまった。
 クラスの子には「大丈夫?」などと言われるがクラスの子に図書室でのことを話すと、たくさんの人の恨みを買ってしまいそうで言えない。
「すず、まだかな」
 六時間目まで終わり、寮へ戻りゆっくり休んでいると。
「ただいまー」
 すずが戻って来た。
「おかえりー」
 勉強をして、夕食の時間になった。
「里奈、食堂行こ!」
「そうだね!」
 食堂へ行くと。
「あ、王子様だぁ~!」
 クラスの子、いや、学園の生徒が集まっていた。
「あはは、集まってんね」
「ね。でも、興味ないんだわ」
 東堂君が一瞬こっちを向いてニコっと笑ったが私は強く睨み返した。
「……里奈?どうかしたの?怖い顔して」
 不思議そうにすずは聞いた。
「ん?いや、なんでもないよー?」
 本当は何でもなくはない。
 けれど、それを表に出すのは違う気がする。
 夕食を食べ、寮に戻ると。
「ねぇねぇ、里奈。明日休みだからさ、ショッピングモール行かない?」
「もちろん!私、久しぶりに行きたかったんだよねー!」
「そっか!じゃあ、また明日ね。おやすみなさい」
 楽しみだな。