翌日、朝食を食べに食堂へ行った。
 昨日とは違い、私はすずと来ていた。
「いただきまーす!」
 喋りながら朝食を食べ、授業に行く。
 二十分休み。
「里奈!私、委員会あるから、また後で!」
 すずは行ってしまい、私はいつも通り図書室へ行った。
 今日は誰もいない。珍しい。
 そう思い、本を探していると。
「……⁉」
 グイッと腕を引っ張られ、何事かと思えば、後数センチで顔が触れるところに東堂蓮がいた。
「ちょっ……と!」
 勢いよく蓮を突き放した。
 私の顔は真っ赤になった。
「ぷっ……!ははっ」
「なっ……!」
「何ですか!急に⁉」
「いや、イタズラだよっ」
 東堂君はニコニコと言った。
「イタズラだとしても……!急にこれはなくないですか⁉」
 こんなヤツ知らない。
 みんなから大人気の王子様は意地悪な王子様だった。