今日は四日目。
 午前中は、皆で遊び、午後は学園に戻る。
「えっと、集合写真を撮ります。集まってー!」
 先生から号令がかかり、皆集まった。
「並び順は何でもいいです」
「……蓮!あたしの隣!その隣は……小栗さんよ!」
 指示をするように言ったのは笑真ちゃん。
「う、うん。笑真ちゃん、私も入っていいの?」
「……何言ってるのよ。それに、笑真ちゃんって……まあ、いいわ」
 蓮が笑真ちゃんの隣。私は蓮の左隣。右隣が笑真ちゃん。
「五組も入るかー?」
 先生が聞いた瞬間。
「先生ナイス!それいいじゃん!」
 クラスの子や、五組の子がゾロゾロとやって来た。
 私の隣は。
「僕の友達!」
「ジャズ……!」
「ほら、撮るぞー!」
 カシャッ!
 カメラの音がした。
「めっちゃ楽しかったー!」
「ね!楽しかった!」

 後日。
 修学旅行で撮った写真が届いた。
 私は蓮と話していた。
「里奈。めっちゃ可愛い!襲いたくなる」
 そう言って蓮は頬に甘いキスを何度も落とした。
 キスの嵐だ。
「……もう!可愛いって言ってもらえるのは、ありがたいけど……化け狐さん、襲わないでください!」
 私たちの学園生活は、まだまだこれから。

『夏は夜。
 月のころはさらなり。
 やみもなほ、蛍の多く飛びちがひたる。
  また、ただ一つ二つなど、
 ほのかにうち光りて行くもをかし。
  雨など降るもをかし。』