side/由愛
一方、その頃、生徒会室では。
「……?なんか騒がしいな」
 生徒会室にいたのは、私、彩羽、明華の三人だった。
 窓から見えるのはたくさんの生徒が集まっていたこと。
「そうね……なにかあったのかしら?」
 生徒会室からはなにが起こっているかはよく見えない。
「何でしょうか。後で見に行きますか?」
「そうだな。この資料の整理が終わったら行こう」
 そう言って、仕事をしていると。
「失礼します!」
 入ってきたのは生徒だった。
「……どうかしたか?」
「あの……会長さんの力が必要なんです!来てください!」
 力が必要。
「わかった。行こう」
 そう言われ、連れて来られたのは渡り廊下だった。
「……?この力は──」
 私が感知したのはあやかしの力だった。
「え?会長……?」
 一気に注目は私に集まった。
「……何があったんだ」
 あやかし同士の喧嘩が見えた。なんとなく察した。
「喧嘩か。かなり厄介なことをしてくれたな……なら、力を使うか」
 私は電気を走らせ、喧嘩をしていた二人のあやかしを離した。
「すごい……」
「……みんな、もう少しで授業が始まる。教室に戻った方がいいぞ」
 私がそういうと、騒ぎは収まり、生徒達は戻っていった。