実は拓海に振られて、酔い潰れていた私を一年近くアパートまで送り届けてくれたのが琉だった。
私は一年近く琉の存在に気がつかず、過ごしていた事になる。
琉から真実が語られて、衝撃を受けたのである。
しかも婚約者がいる御曹司だなんて、絶対無理でしょ。
私は別れを決意していた、しかし気持ちが燃え上がり、理性を失った。

私は朝目が覚めた時、隣に彼が寝ていた状況に、その場を逃げ出した。

それ以来琉とは会っていない、連絡先も交換していなかったので、一夜の過ちと自分に言い聞かせて元の生活に戻った。
それからまもなくして妊娠が発覚、私は産む決心を固めた。

琉とは色々なことがあったが、はじめて出会った時からずっと私を見守ってくれている。

独身を貫き通し、峻助に自分の会社を託そうと考えてくれている。

でも私は冴木峻の妻、そして峻助は冴木峻の息子だ。

今までも、そしてこれからもずっと……


                        END