雫が俺にキスしたあの日から、雫はバーに姿を現さなくなった。

どうしたと言うんだ。

もう、あの男のことは諦めがついたってことか。

俺は、雫を送っていく毎日が日課になっていたし、毎日雫に会えることを喜びに感じていた。

2、3日会えないだけで、こんなにも胸が苦しくなる。

そろそろ雫の目の前に出て、交際を申し込むか。

でももし、まだあの男を忘れられないのなら、断られることもあると言うことか。

俺はバーテンダーに雫が酔い潰れたなら、すぐに連絡をくれと頼んだ。

それからしばらく連絡はなかった。

次の手を打たないと、雫をこのまま他の男に取られる。

そんな事が脳裏を掠めた。