俺はコンシェルジュの千賀より、連絡を貰った。

「お仕事中申し訳ありません」

「大丈夫だ、雫がどうかしたか?」

俺は今回の事で雫に何かあったら連絡をくれる様に、コンシェルジュの千賀に伝えていた。

「雫様が、買い物へお出かけになってから、いまだに戻っておりません」

「雫は出かけたのか?」

「はい、お出かけにならない方がよろしいとお止めしたのですが・・・」

「わかった、いつもすまない」

「とんでもございません」

雫、何処へ行ったんだ、まさか、また出て行ったのか?
俺はすぐにマンションへ向かった。

「冴木様、雫様はまだお戻りになりません」

「そうか」

俺は部屋に入って、テーブルの上の離婚届とメモとスマホが目に止まった。
やはり雫は出て行ったのか?
しかし、誰が離婚届を書かせたんだ。
俺はすぐに秘書の山元へ連絡した。

「雫の元へ離婚届を持ってきたのは誰だ」

「鈴木専務取締役と思われます」

「あのたぬきオヤジめ、勝手な事しやがって」

「奥様大丈夫ですか?」

山元は心配そうな口調で雫の様子を伺っていた。

「雫は離婚届にサインしてスマホも置いて出て行った」

「奥様はいつもご自分の事より、社長の事を一番に考えますから」

「ああ、鈴木専務取締役に責められたんだろう」

「奥様はどちらへ行かれたのでしょうか?」

「藤ケ谷琉の会社に行って来る」

「かしこまりました」

俺はあいつの元へ向かった。