『藤ケ谷不動産社長藤ケ谷琉独占インタビュー』
と題して掲載された記事が表紙を飾っている週刊誌が発売日を迎えた。

私と知り合った当時の様子から、行方を捜して再会出来た時には峻の婚約者だった事、そして私の妊娠を知り、実は琉の子供であった事、峻が自分の子供として発表した事、そして唯香さんとの熱愛など事細かに記事になっていた。

冴木コーポレーションでは大変な騒ぎになっており、緊急役員会が開かれた。
峻が出社した後、秘書の山元さんが私の元にやって来た。

「奥様、おはようございます」

「おはようございます、山元さんどうされたのですか?」

「もうご存知かと思いますが、藤ケ谷社長の独占インタビューが掲載されている週刊誌が発売になりました、冴木コーポレーションでは本日緊急役員会が開かれます」

「あのう、私の責任ですね」

「そんな事はありません、社長から言伝を預かって来ました、何も気にせず待っててくれと」

「わかりました」

「あの、これは私の個人的見解ですので、余計なことかもしれませんが、社長は社長を続投は難しいかもしれません、現在社長は戦っております、帰宅したら笑顔で迎えてあげてください」

「はい」

私は気にせずと言われたが、責任を感じていた。