初めて映画に出演してから、さらさらと流れる風のように時は過ぎ、あっという間に十年が経った。
私は最近、北海道を離れて上京した。
地元とは比べ物にならない程の人だらけの駅前を歩いている。カバンの中にあるスマホのバイブがなった。急いでスマホをカバンから出して電話に出た。
『撮影終わった?』
「うん、終わったよ! あっちゃんは衣装合わせ終わったの?」
『うん。もう駅?』
「駅だよ」
『今からそっちに行くね! 一緒に帰ろ?』
「帰ろ! 待ってるね!」
私たちはそれぞれ今、お仕事で映画に関わっている。まだまだ新人で、学ぶことだらけで悩むこともあるけれど、それらも含めて楽しんでお芝居をしている。
どこまで進めるのか、限界を知りたい。
もしも十年前、ナミダを知らないままだったらきっと、今、私はここにいないと思う。
私は最近、北海道を離れて上京した。
地元とは比べ物にならない程の人だらけの駅前を歩いている。カバンの中にあるスマホのバイブがなった。急いでスマホをカバンから出して電話に出た。
『撮影終わった?』
「うん、終わったよ! あっちゃんは衣装合わせ終わったの?」
『うん。もう駅?』
「駅だよ」
『今からそっちに行くね! 一緒に帰ろ?』
「帰ろ! 待ってるね!」
私たちはそれぞれ今、お仕事で映画に関わっている。まだまだ新人で、学ぶことだらけで悩むこともあるけれど、それらも含めて楽しんでお芝居をしている。
どこまで進めるのか、限界を知りたい。
もしも十年前、ナミダを知らないままだったらきっと、今、私はここにいないと思う。