これ、私とあっちゃんの間でリアルにあった出来事だ。

 やっぱり映画のあのラストって……。私とあっちゃんの話? 

 しかも、読み進めていくと「生きていた頃は、毎年花火を見かけるたびにナツを思い出していた」って内容が書いてあった。

 でも、あっちゃん、久しぶりに再会した時「誰?」って私に言ってきた気がする。全く覚えていない雰囲気だったし。もしかして覚えていない振りをしていたの? 声をかけてくれたのも、私だったから?

 とりあえず、聞いてみよう!

『今ノート読んだよ! 沢山書いてくれてありがとう! とても勉強になります! ところでコウの生い立ちのやつ、小さい頃の私達のリアルな出来事と重なりすぎるんだけど、どういう事?』

 メッセージを送るとすぐに返事が来た。

『こういう事!』

 なんで覚えてない振りをしたんだろう。次会った時、理由聞いてみようかな?

 私はそのメッセージを見つめながら、微笑んだ。