家に帰ると、あっちゃんが書いてくれたノートを開いた。演技以外にも、ためになるからって、ダンスの基本とかも書いてある。
本当、小さい頃は無口で冷静なイメージだったのに。今じゃあとても情熱的な人!
めくっていくと、最後の五ページには、あっちゃんが書いたコウの人生が書いてあった。
私の書いたナツのものと違って、物凄く細かい。生きていた頃の話で、嫌いだったトマトが好きになった。きっかけが自分で植えて育てたトマトが美味しく感じたから。とか、そんな事まで書いてある。びっしり小さな文字で書いてあり、全部読んでみた。
ひとつ気になる部分があった。
『六歳、七月三日。ナツと出会う。きっかけは夕方、僕がいつも遊んでいた森に、ナツがお母さんと一緒に来た。そして森の小川の近くで花火をしていた。そこに僕が偶然通りかかる。花火なんて、した事がなかったから、ずっと棒から火が花のように出てきて不思議だった。ずっと、その火を眺めていた。そしたらナツがこっちに来た。一緒に花火をしようと声をかけてくれた。僕は、花火に夢中になっているナツの事ばかり見ていた。友達がいなかったから、とても嬉しかった。話しかけてくれた事が。その時に「花火大会の花火はもっと凄いから! 今度一緒に行こう?」と誘ってくれた』
本当、小さい頃は無口で冷静なイメージだったのに。今じゃあとても情熱的な人!
めくっていくと、最後の五ページには、あっちゃんが書いたコウの人生が書いてあった。
私の書いたナツのものと違って、物凄く細かい。生きていた頃の話で、嫌いだったトマトが好きになった。きっかけが自分で植えて育てたトマトが美味しく感じたから。とか、そんな事まで書いてある。びっしり小さな文字で書いてあり、全部読んでみた。
ひとつ気になる部分があった。
『六歳、七月三日。ナツと出会う。きっかけは夕方、僕がいつも遊んでいた森に、ナツがお母さんと一緒に来た。そして森の小川の近くで花火をしていた。そこに僕が偶然通りかかる。花火なんて、した事がなかったから、ずっと棒から火が花のように出てきて不思議だった。ずっと、その火を眺めていた。そしたらナツがこっちに来た。一緒に花火をしようと声をかけてくれた。僕は、花火に夢中になっているナツの事ばかり見ていた。友達がいなかったから、とても嬉しかった。話しかけてくれた事が。その時に「花火大会の花火はもっと凄いから! 今度一緒に行こう?」と誘ってくれた』