映画が終わると、みんなで拍手した。
ドアの方からも拍手の音が聞こえてきた。
視線をやると、希くん達のお母さんがうっすらと開いたドアの隙間から覗いていた。
「エンディングの歌、僕たちの母、春子さんが歌いました」
律くんがお母さんを指さして言った。
「えっ? そうなの?」
私は物凄く驚いた。めちゃくちゃ美声で上手だった。
あれ? もうひとり、お母さんの後ろに誰かいる?
覗くと、私の母もいた。
えっ? なんでいるの? もしかして一緒に映画観てたの?
「実は、曲を作ったのは、柚葉のお母さん、秋子さんでした!」
あっちゃんが明るい声で言った。
「いつ柚葉が映画のヒロインやっている事を打ち明けてくれるのかなって、待ってたんだからー!」
私の母は頬を膨らませた。
「柚葉、お父さんにも内緒だったんだけどね、私達若い頃、組んでたの。私が作った曲をはるちゃんが歌って、ねっ!」
お母さん達は目を合わせてにっこりした。
「やりたいと思った事、どんどんやってきな! 今しか出来ない事も沢山あるんだから。芝居も良かったよ!」
全く予想していなかった母の言葉を聞いて、私は大泣きした。母も目を潤ませていた。
帰りは、母と帰った。
出しそびれて鞄に入れっぱなしだった、手作りのお菓子を、家に着いてから、一緒に食べた。
とても美味しく感じた。
ドアの方からも拍手の音が聞こえてきた。
視線をやると、希くん達のお母さんがうっすらと開いたドアの隙間から覗いていた。
「エンディングの歌、僕たちの母、春子さんが歌いました」
律くんがお母さんを指さして言った。
「えっ? そうなの?」
私は物凄く驚いた。めちゃくちゃ美声で上手だった。
あれ? もうひとり、お母さんの後ろに誰かいる?
覗くと、私の母もいた。
えっ? なんでいるの? もしかして一緒に映画観てたの?
「実は、曲を作ったのは、柚葉のお母さん、秋子さんでした!」
あっちゃんが明るい声で言った。
「いつ柚葉が映画のヒロインやっている事を打ち明けてくれるのかなって、待ってたんだからー!」
私の母は頬を膨らませた。
「柚葉、お父さんにも内緒だったんだけどね、私達若い頃、組んでたの。私が作った曲をはるちゃんが歌って、ねっ!」
お母さん達は目を合わせてにっこりした。
「やりたいと思った事、どんどんやってきな! 今しか出来ない事も沢山あるんだから。芝居も良かったよ!」
全く予想していなかった母の言葉を聞いて、私は大泣きした。母も目を潤ませていた。
帰りは、母と帰った。
出しそびれて鞄に入れっぱなしだった、手作りのお菓子を、家に着いてから、一緒に食べた。
とても美味しく感じた。