涼がカスミを肩車しながらそう笑った。
「お父さんもとってー」
「よしきた」
涼はそう言うと、かすみを肩に載せたままあちらこちらと駆けまわるので、私は気が気でなかった。
「ほら二人とも、遊んでないで。お線香たくから」
私がそう言うと、二人ははしゃぎながらやってきた。
「はいかすみ。お父さんと一緒にお線香並べて。それから手を合わせてね」
涼の手に包まれた小さな手に、私は数本のお線香を手渡した。
「いいにおーい」
かすみがそう言いながらお線香に顔を近づけたので、私と涼が慌ててそれをとめた。
「だめだめ!あちちだから。火傷しちゃうから」
涼がそう言いながらお線香の正しい使い方をかすみに教えた。
「そうそう。ここに並べたら、両手を合わせて。そうそう上手。それで、ご先祖様に挨拶するんだよ」
かすみはこくりと頷くと、ぎゅっと目をつむって両手を合わせた。その必死さがおかしくて、私と涼は顔を見合わせて笑ってしまった。
「あー。お母さんとお父さん、ちゃんとお墓参りしてない」
「ごめんなさい」
そう言いながら、私と涼はかすみを挟んで両手を合わせた。お母さん、どうか私たちを、これからも見守っていてください、と。
お墓参りが終わると、かすみはオムライスが食べたいと言い出した。かすみは今五歳なのだが、一か月前に家族で行ったレストランで、彼女は生まれて初めてオムライスを食べた。それ以降、彼女はオムライスにドはまりしてしまったのだ。
「この近くにあるかな?」
私がそう首をかしげると、涼がカスミの手を引いて言った。
「先車に戻ってナビで探しとくよ。お母さんはバケツ戻しておいて」
「わかった。お願いね」
私はそいうと、お寺から借りたバケツを戻しに行った。後ろから涼とかすみが、オムライス、オムライス、と歌っているのが聞こえてきた。
バケツを基の場所に戻していると、後ろから誰かが声をかけてきた。
「あの、すみません」
振り向くと、そこには住職さんがいた。。片手にバケツ、片手に竹箒を持っている。
「もしかして、以前入院されたりしましたか?」
突然そんなことを聞かれて、私は驚いた。不審がる私に、住職は慌てて頭を下げて訂正した。「申し遅れました。私、ここの住職の宇田と申します。いえ、随分前の話ですが、ここのお墓で、ちょうど今日のあなた方と同じように、熱心に手を合わせていた方がいましてね」
「お父さんもとってー」
「よしきた」
涼はそう言うと、かすみを肩に載せたままあちらこちらと駆けまわるので、私は気が気でなかった。
「ほら二人とも、遊んでないで。お線香たくから」
私がそう言うと、二人ははしゃぎながらやってきた。
「はいかすみ。お父さんと一緒にお線香並べて。それから手を合わせてね」
涼の手に包まれた小さな手に、私は数本のお線香を手渡した。
「いいにおーい」
かすみがそう言いながらお線香に顔を近づけたので、私と涼が慌ててそれをとめた。
「だめだめ!あちちだから。火傷しちゃうから」
涼がそう言いながらお線香の正しい使い方をかすみに教えた。
「そうそう。ここに並べたら、両手を合わせて。そうそう上手。それで、ご先祖様に挨拶するんだよ」
かすみはこくりと頷くと、ぎゅっと目をつむって両手を合わせた。その必死さがおかしくて、私と涼は顔を見合わせて笑ってしまった。
「あー。お母さんとお父さん、ちゃんとお墓参りしてない」
「ごめんなさい」
そう言いながら、私と涼はかすみを挟んで両手を合わせた。お母さん、どうか私たちを、これからも見守っていてください、と。
お墓参りが終わると、かすみはオムライスが食べたいと言い出した。かすみは今五歳なのだが、一か月前に家族で行ったレストランで、彼女は生まれて初めてオムライスを食べた。それ以降、彼女はオムライスにドはまりしてしまったのだ。
「この近くにあるかな?」
私がそう首をかしげると、涼がカスミの手を引いて言った。
「先車に戻ってナビで探しとくよ。お母さんはバケツ戻しておいて」
「わかった。お願いね」
私はそいうと、お寺から借りたバケツを戻しに行った。後ろから涼とかすみが、オムライス、オムライス、と歌っているのが聞こえてきた。
バケツを基の場所に戻していると、後ろから誰かが声をかけてきた。
「あの、すみません」
振り向くと、そこには住職さんがいた。。片手にバケツ、片手に竹箒を持っている。
「もしかして、以前入院されたりしましたか?」
突然そんなことを聞かれて、私は驚いた。不審がる私に、住職は慌てて頭を下げて訂正した。「申し遅れました。私、ここの住職の宇田と申します。いえ、随分前の話ですが、ここのお墓で、ちょうど今日のあなた方と同じように、熱心に手を合わせていた方がいましてね」
