海でたっぷり遊んだ後。海の家に併設されているバーベキュー場を借りて、始まったバーベキュー。
「要!そこ!焦げてる!」
「どこ?うわ!ほんとだ!」
トングをもっててんやわんやの男子3人を横目に、私達は座ってアイスクリームを食す。うん、おいしい。
「おい手伝えよ。」
「そういうのは女の子の仕事じゃないでーす。」
「女の子?どこにいんの?」
「要くん殴るよ??」
「まあまあ2人とも。ほら、そろそろお肉焼き始めるよ~」
「よっしゃ!はい!手伝います!」
要と言い合っていたはずの千里は、横山くんの声にころっと態度を変えて網の方へと近づく。お肉大好きかよ。
「いてっ」
「なに笑ってんだよ。ほら手伝え。」
どうやら皆のやりとりに笑ってしまっていたらしい私。無意識って怖い。私の頭をうちわではたいた要は、ん、と私の手元に顔を近づける。
「一口。」
「・・・仕方ないなあ。」
要も買えばよかったのに、そう言えばこんな甘いの全部は食べれない、と一蹴されてしまった。海ではしゃいでお腹がペコペコだった私達は皆食べるのに夢中だった。
「由香ちゃん。ちゃんと野菜も食べてる?」
「うっ・・・食べ・・・てるよ・・」
「バレバレの嘘つかない。」
「・・・ごめんなさい。」
彼氏というよりオカンみたいな横山くんが由香ちゃんのお皿にキャベツと玉ねぎを乗っける。それを頑張って食べようとする由香ちゃん。微笑ましくて笑っていれば突然私のお皿の上にも何かがのせられて。
「・・・ねえ。」
緑色のそいつは、私の宿敵。
「ちゃんと野菜も食えよ。」
「食べてるよ!」
「ピーマンも?」
「・・・。」
ニヤニヤと笑って私の顔を覗く要。私のお皿にピーマンを乗っけた犯人。私が大っ嫌いなこと知ってるくせに、なんてやつだ。
「え!奈月ちゃんピーマン食べれないの?意外。」
「奈月ってそういう所おこちゃまだよね。」
「うるさいよ2人とも。」
これみよがしにからかってくる千里と神谷くん。別に野菜全般が嫌いな訳ではない。基本的になんでも食べれるのだが、こいつだけは駄目なのだ。どう頑張っても仲良くなれそうにない。隣の要はほらほら~、とピーマンをつつく。むかつく。要だってエリンギ食べれないくせに。今日買ってくればよかった。
「・・・食べますよ!食べればいいんでしょ!」
半分ムキになって宿敵を口の中に押し込んだ。・・・あれ。意外と、いける?
「うわっ・・・にっが・・・」
そんなわけない、やっぱり嫌いだ。
一口噛めばすぐに苦みが広がって私の口の中を支配する。すぐに要が水を差し出してくれて、敵ごと一気にのどの奥へと流し込んだ。
「おー!奈月ちゃん頑張ったね~」
「えらいえらい。よく食べられたね~。」
「苦いの我慢できたねーよしよし」
「…覚えてなよ。」
そう言いつつも千里が私の口にお肉を入れてくれるからありがたく頂く。おそらく涙目になっているであろう私。やっぱりピーマンとはいくつになっても分かり合えそうにない。
「奈月薬も飲めないもんな。」
「え!?そうなの!?」
「ちょっと要余計なこと言わないで!」
「粒も苦手で粉薬なんて飲もうもんなら吐くね、この子は。」
そう言っておどけて腕組みをしながらうんうん、と頷くから少し強めに叩いておいた。苦いのものが苦手で何が悪いのさ!と力説すればめずらしく横山くんに呆れたように笑われてしまった、1番傷つく。
「要!そこ!焦げてる!」
「どこ?うわ!ほんとだ!」
トングをもっててんやわんやの男子3人を横目に、私達は座ってアイスクリームを食す。うん、おいしい。
「おい手伝えよ。」
「そういうのは女の子の仕事じゃないでーす。」
「女の子?どこにいんの?」
「要くん殴るよ??」
「まあまあ2人とも。ほら、そろそろお肉焼き始めるよ~」
「よっしゃ!はい!手伝います!」
要と言い合っていたはずの千里は、横山くんの声にころっと態度を変えて網の方へと近づく。お肉大好きかよ。
「いてっ」
「なに笑ってんだよ。ほら手伝え。」
どうやら皆のやりとりに笑ってしまっていたらしい私。無意識って怖い。私の頭をうちわではたいた要は、ん、と私の手元に顔を近づける。
「一口。」
「・・・仕方ないなあ。」
要も買えばよかったのに、そう言えばこんな甘いの全部は食べれない、と一蹴されてしまった。海ではしゃいでお腹がペコペコだった私達は皆食べるのに夢中だった。
「由香ちゃん。ちゃんと野菜も食べてる?」
「うっ・・・食べ・・・てるよ・・」
「バレバレの嘘つかない。」
「・・・ごめんなさい。」
彼氏というよりオカンみたいな横山くんが由香ちゃんのお皿にキャベツと玉ねぎを乗っける。それを頑張って食べようとする由香ちゃん。微笑ましくて笑っていれば突然私のお皿の上にも何かがのせられて。
「・・・ねえ。」
緑色のそいつは、私の宿敵。
「ちゃんと野菜も食えよ。」
「食べてるよ!」
「ピーマンも?」
「・・・。」
ニヤニヤと笑って私の顔を覗く要。私のお皿にピーマンを乗っけた犯人。私が大っ嫌いなこと知ってるくせに、なんてやつだ。
「え!奈月ちゃんピーマン食べれないの?意外。」
「奈月ってそういう所おこちゃまだよね。」
「うるさいよ2人とも。」
これみよがしにからかってくる千里と神谷くん。別に野菜全般が嫌いな訳ではない。基本的になんでも食べれるのだが、こいつだけは駄目なのだ。どう頑張っても仲良くなれそうにない。隣の要はほらほら~、とピーマンをつつく。むかつく。要だってエリンギ食べれないくせに。今日買ってくればよかった。
「・・・食べますよ!食べればいいんでしょ!」
半分ムキになって宿敵を口の中に押し込んだ。・・・あれ。意外と、いける?
「うわっ・・・にっが・・・」
そんなわけない、やっぱり嫌いだ。
一口噛めばすぐに苦みが広がって私の口の中を支配する。すぐに要が水を差し出してくれて、敵ごと一気にのどの奥へと流し込んだ。
「おー!奈月ちゃん頑張ったね~」
「えらいえらい。よく食べられたね~。」
「苦いの我慢できたねーよしよし」
「…覚えてなよ。」
そう言いつつも千里が私の口にお肉を入れてくれるからありがたく頂く。おそらく涙目になっているであろう私。やっぱりピーマンとはいくつになっても分かり合えそうにない。
「奈月薬も飲めないもんな。」
「え!?そうなの!?」
「ちょっと要余計なこと言わないで!」
「粒も苦手で粉薬なんて飲もうもんなら吐くね、この子は。」
そう言っておどけて腕組みをしながらうんうん、と頷くから少し強めに叩いておいた。苦いのものが苦手で何が悪いのさ!と力説すればめずらしく横山くんに呆れたように笑われてしまった、1番傷つく。

