✼エピローグ✼
ガラス瓶はもういらないかな。
「大江さんっ」
「木々飛くん、今日は部活ですか?ふふっ」
扉がガラリと開いて木々飛くんが飛び込んでくる。
いつもより心なしか整えられている髪から、ふわりと柑橘系の香りがする。
「卒業式の日まであるわけないですー!」
そういいながら声を上げて笑っているが、ぴたりと止まっていきなりしゃがみ込む。
そして木々飛君の胸元にも刺さっている花を差し出してくる。
一輪の赤い造花。それを「はい!落としてたよ」と笑顔で渡してくる。
いつの間に落としたんだろう。
そう思って花を受け取ろうとしたとき。
「なんかこうやってみるとプロポーズしてるみたいだね」
なんて呟くから。
慣れたはずなのに顔が熱くなる。
照れ隠しのために「ありがとう」といってそっぽを向く。
木々飛くんが何も言わないのを少し寂しく思った頃。
「夏弧、こっち向いて」と木々飛君が言う。
何だろうと思って振り向くと。
「あんまりいいのじゃないんだけど、これからも俺の隣にいてね。」
差し出されたのは小さな箱に入った一つの指輪。
木々飛くんはふふっと笑いながら右手の薬指にはめてくれる。
桜の木の間をさわやかな風が通り過ぎる。
木々飛くんの後ろをたくさんの淡い桜が舞う。
「行こうか」という木々飛くんは、初めて会った時の笑顔と同じだった。
「うん。これからもよろしくね」
ガラス瓶はもういらないかな。
「大江さんっ」
「木々飛くん、今日は部活ですか?ふふっ」
扉がガラリと開いて木々飛くんが飛び込んでくる。
いつもより心なしか整えられている髪から、ふわりと柑橘系の香りがする。
「卒業式の日まであるわけないですー!」
そういいながら声を上げて笑っているが、ぴたりと止まっていきなりしゃがみ込む。
そして木々飛君の胸元にも刺さっている花を差し出してくる。
一輪の赤い造花。それを「はい!落としてたよ」と笑顔で渡してくる。
いつの間に落としたんだろう。
そう思って花を受け取ろうとしたとき。
「なんかこうやってみるとプロポーズしてるみたいだね」
なんて呟くから。
慣れたはずなのに顔が熱くなる。
照れ隠しのために「ありがとう」といってそっぽを向く。
木々飛くんが何も言わないのを少し寂しく思った頃。
「夏弧、こっち向いて」と木々飛君が言う。
何だろうと思って振り向くと。
「あんまりいいのじゃないんだけど、これからも俺の隣にいてね。」
差し出されたのは小さな箱に入った一つの指輪。
木々飛くんはふふっと笑いながら右手の薬指にはめてくれる。
桜の木の間をさわやかな風が通り過ぎる。
木々飛くんの後ろをたくさんの淡い桜が舞う。
「行こうか」という木々飛くんは、初めて会った時の笑顔と同じだった。
「うん。これからもよろしくね」


