俺は安定期に入るまで公表は避けようと思ったが、これからのことを考えると、東條と商店街の人達にはお世話になる事があるだろうと考え、報告することに決めた。

「東條、済まなかった」

「大丈夫です、珍しいですね、社長が午後から出社とは何かあったのですか」

「美希が妊娠した」

東條はビックリした表情で俺を覗き込んだ。

「本当ですか、おめでとうございます、早速記者会見を開きますか」

「いや、安定期に入るまで、この事は伏せておく、商店街の人達だけにはお世話になることもあるだろうから、報告しようと思ってる、もちろんお前にもな、これからも美希をよろしく頼む」

東條は感動したのか、涙を潤ませていた。

「かしこまりました」

俺は仕事が終わると、まず美希に連絡した。

「大丈夫か、仕事終わったからこれから商店街に報告に行ってくる、夕飯はなんでもいいよな」

「お疲れ様です、大丈夫です、よろしくお願いします」

俺は車で、商店街に向かった。

「おお、社長さん、こんな時間に珍しいなあ」