「申し訳ありませんでした、自分は社に戻ります」

「東條さん、ご迷惑かけてすみませんでした」

「大丈夫です、奥様のお役に立てれば嬉しいですから、では失礼いたします」

東條さんは社に戻った。

私の方から彼に抱きついた、そして二人はキスをした。
彼は私を抱きかかえ、ベッドへ運んだ。

首筋に彼の熱い息がかかる、思わず声が漏れた。

「俺を受け入れろ、美希、お前を愛してる」

その夜彼と結ばれた。

「美希、俺はすげ?満足したぞ、ずっと朝までこうしていたい、もうお前を離さない、わかったか」

「はい」

「よし、いい子だ」

彼は私の頭をポンポンしてくれた。

程なくして、彼の父親が天に召された。

急な病気の悪化により、この世を去った。

商店街の方々にも、葬儀に参列して貰い、滞りなく無事に葬儀は済んだ。

「親父さんは幸子さんの元に旅立ったんだな」

商店街の八百屋のご主人がポツリと呟いた。

「仲が良かったからな」

「色々とお世話になりました」