心臓の鼓動が速くなる、興奮が最高潮に達した。

ダメだ、美希の気持ちはイエスでも身体がノーなら、また拒絶される。

俺は自分の気持ちに急ブレーキをかけた。

あと一歩間違えば谷底に落ちる寸前で止まった。

「朝までくっついて寝るぞ」

俺は興奮する気持ちをグッと堪えて、美希を抱きしめ眠った。

いや、朝まで興奮は収まらなかった。


そんな幸せは永くは続かなかった。暗い影が忍び寄ってきていることに気づかなかった。




元彼の事件から二ヶ月が過ぎようとしていた。
買い物は相変わらず、彼が休みに一緒に行ってくれる。
でも、彼のお父様の病院は昼間、私が以前のように顔を出すことにした。

病院の帰り道、急に手を引き寄せられて、抱きしめられた。
えっと思った瞬間、私の唇が塞がれ、身体に触れてきた男性は、元彼だった。

「イヤ」

抵抗するも押さえつけられ、元彼の荒い息が首筋にかかる。

「あんな若い男捕まえて、毎日お楽しみか」

「離して、今更何?」