私はその場をあとにした。
お茶なんてしちゃって後悔した、でもこの時はっきりわかった、鏑木蓮を愛していると……
ちょっと後ろめたい、彼にちゃんと話した方がいいよね、迷った挙句彼に話すことにした。

「お話あるんですが……」

「何?」

「昼間、以前お付き合いをしていた男性と偶然会って、お茶しました。やり直そうと言われたのでちゃんとお断りしました」

彼は私の話を聞き終わると、深呼吸をして私に尋ねた。

「なんでお茶した?」

「久しぶりだったので、ただそれだけです」

「やり直そうって言われたんだ、美希が結婚してることは話したのか」

「はい」

「もう、お茶したりするな いいな」

「ごめんなさい」

彼は私を強く抱きしめた、そして耳もとで囁いた

「美希、前の男のこと、まだ好きか」

私は大きく首を横に振った、彼は私の頬を両手で
挟み、キスをした、優しいキスだった。元彼のことはこれで終わったかに思えた。

しかし、劉は私を待ち伏せて、詰め寄ってきた。