「麗子、同じものは一個にしような」

何個も同じものを種類別にカゴに入れてる麗子に、戻すように促した。

麗子は渋々商品を戻していた。

そんな仕草が堪らず可愛くて、俺は人目を憚らず抱きしめた。

「楓、どうしたの、皆んなが見てるよ」

「いいさ、俺達は夫婦なんだから」

「楓、蓮様に赤ちゃんが出来た事を報告に行きましょう」

「ああ、そうだな」

俺と麗子は蓮と美希ちゃんに妊娠の報告に行った。

「お二人さん揃ってどうしたんだ」

「蓮様、麗子ね、赤ちゃんが出来たの」

「あら、おめでとうございます」

美希ちゃんも蓮也を抱っこして、満面の笑みを見せてくれた。

「蓮也くん、かわいい」

その時、蓮が蓮也を抱っこした。

蓮也はすっかり蓮に懐いている様子が伺えた。

「おお、蓮、父親らしくなったじゃないか」

「当たり前だろ、息子はいいぞ、なんか男同士のテレパシーを感じる」

「そうか」

麗子も大きく頷いていた。

「美希ちゃんは大丈夫?」