「俺も愛してるよ、麗子」

麗子は俺を受け入れてくれる反応を示して、色っぽい声を漏らす。

俺自身もはち切れんばかりに頼もしくなっていた。

「麗子」

「楓」

俺と麗子は朝まで愛を確かめ合った。

それからしばらくして、麗子が話があると改まった態度になった。
「麗子、どうした」

「楓、赤ちゃんが出来たかもしれないの」

「マジかよ」

「生理が遅れてて、病院へ一緒に行ってくれる?」

「ああ、勿論だ」

産婦人科に行くと、診察の結果、麗子は妊娠二ヶ月とのことだった。

「麗子、やったな」

「はい、嬉しい」

その帰り俺と麗子はベビー用品を買いに出掛けた。

カゴに沢山のベビー用品を入れて、満面の笑みを見せていた麗子が、急にカゴからベビー用品を戻し始めた。

「麗子、どうしたんだ、買わないのか」

「だって、こんなに買ったら楓のお給料が無くなっちゃうでしょ」

「大丈夫だよ」

「本当?」

麗子は満面の笑みを見せて、またカゴにベビー用品を入れ始めた。